転勤や新築で引っ越すこともありますし、進学や就職で新しい土地に引っ越すこともあります。引越しは荷物の整理や梱包、不要な物の処分や買取を依頼するなど面倒なことが多く、公的機関への届け出をはじめ、銀行やクレジットカードの住所変更等、しなくてはならない事が山積みです。引っ越す準備だけでもかなりの時間が取られますし、家族が多い場合は荷物の梱包だけでもかなり骨が折れます。しかし新天地でしっかり暮らすためには、必要な手続きや買い物など、する事が多いので忘れてしまいがちなのが、ご近所への挨拶とその時に配る品物の手配です。

お世話になった方々に、引っ越す前、感謝の気持ちを込めてお礼の品を渡すことも忘れてはならないことですし、今度新しく暮らす地域で隣近所となる方へ、よろしくお願いしますの気持ちを込めた贈り物も準備しておかなければなりません。最近はこういった挨拶をしない人たちも多くなっていますが、引越したのに何もしないでいれば印象を悪くすることもありますし、お子さんなどがいる場合は特に、登校する際にこれからお世話になるご家庭などにもしっかりご挨拶をしておいた方がよいでしょう。

新居周辺の方々へお願いしますと伝えに行き、その際に渡す物や、お別れの挨拶の際にお世話になったご近所の方に渡す物などは、贈る相手の事をよく考えて選ぶ方が喜ばれるものです。大家さんやご近所などで贈るものの相場もありますし、失礼にならないようにするためにも、どの位の金額のものを購入しておけばいいのか、またいつ持っていくのかなど、マナーも理解しておくことでスムーズに事が運びます。

自分がもらってうれしいものは何か、多くの方が引っ越す際に利用している贈り物はどんなものなのか、日ごろから把握しておくといざという時に便利です。

賃貸物件で大家さんが近くに暮らしているという場合は、大家さんにも届けておく方がいいと思います。近所の方々については、一般的には向こう3軒両隣といいますが、家の両隣と道路をはさんだ向かい側の正面、左右の家、さらに親しくしてきた家があればご挨拶に行くといいでしょう。

これは新しく引越しをした先でも同じように考えて品物を持参して挨拶にいきます。また自治会等、子供たちも含めて面倒をみてもらったような家があるようならその家にもお世話になったお礼をすると良いでしょう。一人暮らしや単身赴任で暮らす場合は自治会に入る事も少ないですし、一時的に暮らす住まいである事も多いので、その場合は必要ないでしょう。

挨拶するタイミングですが、引越し当日は、引っ越す先も、今まで暮らしてきたところでも、トラックに荷物を積みこんだりしてご近所に迷惑をかけることもあるので、荷物の積み下ろし作業を行う前に、しっかりと済ませておく方がスムーズです。前日までにご挨拶を済ませておくと安心です。新しい引越し先で手土産をもっていく場合には、名前を伝え、荷物を運んでいる際にお騒がせしたことへの謝罪とこれからよろしくお願いしますという気持ちを伝えるようにします。

最近はご家族で引越しをされる場合も、ご近所に挨拶をしないこともあるようです。しかし、いつお世話になるかわかりませんし、遠い親類より近くの方が頼りになる事もあるので、最初によい印象を持ってもらうためにも挨拶をすることは大切です。

お世話になったご近所の方、お子さんの友人として親しくさせていただいたご家族、また自治会の方々など、ご家族で引っ越される場合には、お礼をしておかなければならないところが多数あります。

ご近所にはどんな品物を用意すればいいのか、また本当にお世話になった方にはどうすればいいのか、みなさん品物に迷うと思いますが、大家さんなどがご近所にいる場合にはお菓子など負担にならない品物を準備し、その他ご近所にも、気を遣わせない程度の金額で考えるとよいでしょう。あまり高価な物を贈ってしまうと、相手の方もお返しを考えてしまうからです。本当に深くお世話になった方には、引越しをする前、まだ片付などをしていない時に、自宅のお食事などに招待をし、感謝の気持ちを伝えるというのも方法の一つです。

また引越し先にお渡しする商品や引越しする前にご近所に挨拶で持っていく品物についてですが、普段利用するものや消耗品がいいとされています。ちょっと気が利いた物、普段食べるもので日持ちするもの等がよく選ばれています。例えば、かわいくパッキングされている贈答用のトイレットペーパーが2巻ずつ入っていて、名前やメッセージを書けるようになっている物等もありますし、お米も3合くらいのものなら1,000円以下で購入できます。

洗濯洗剤は利用するものが決まっているお宅が多いのですが、意外とキッチン洗剤はメーカーを問わず利用するという人もいるので、キッチンの洗剤などもいいと思います。お子さんがいるお宅にはミニタオルのセット、またテーブルで利用するサイズのおしょうゆとオリーブオイルがセットになった贈答商品等もありますので、こうしたものを選択してみてはいかがでしょうか。