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引越しの挨拶品の選び方

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16引越しの挨拶品の選び方

コツ

引越しが決まったら

引越しに伴う作業や手続きは、想像以上に多くて煩雑です。まず、引越しの理由が転勤や入学なら、それに間に合うように日付を決めなければなりません。日付が決まったら、引越し業者を決めますが、家に来てもらって見積もりを取る必要があります。実際に家の中を見てもらい、大型家具の有無や段ボールの数などを把握した上で、金額を決めるからです。業者によって金額にかなりの差がでるので、1社だけで決めるのではなく、何社か来てもらって比較するのが一般的です。ネットの一括見積もりサイトなどで相場を知っておくのも、業者との交渉の時に役立ちます。


旧居のガス、水道、電気などを止めるだけでなく新居ですぐ使えるようにすること、住民票を移すことなど、いろいろな雑事がありますが、その中で忘れてはいけないのがご近所への「挨拶」です。新しい環境でスムーズな生活を始めるためにはとても大事なことなのですが、意外に知らないこともあります。


どんな品物が喜ばれるのか、予算はいくらぐらいか、渡す範囲はどこまでなのかなど、恥をかかないためにも知っておく必要があります。

挨拶をする範囲

新居のご近所に挨拶するのは当たり前のように思いますが、必ずしもそうではありません。例えば、女性が単身で引越した場合、隣近所に一人暮らしだと知らせて回るのは場合によっては防犯上の危険が伴うことも考えられます。男性の場合も、昼間は学校や会社でほとんど家にいない人などは、大家さんだけに挨拶をして済ませるということもあります。


しかし、家族の引越しの場合は別です。今後のお付き合いを円滑に進めるためにも挨拶は不可欠と言えます。マンションなどの集合住宅と一軒家では少し事情が異なりますので、まず集合住宅から考えてみます。新居が一階の場合は問題ないのですが、二階以上の場合はすぐ下の階に住む家に挨拶に行く必要があります。足音や子どもの声など、想像以上に階下に響いている場合もあります。「気を付けますが、少々の物音はご容赦ください」との意味を含んだ挨拶になりますので、できるだけ早めに行くのが無難です。


すぐ上の階にも行く必要があります。これは、下の階とは逆の立場になるので、「物音に配慮いただければ助かります」との意味を込めて訪問します。マンションなどの構造にもよりますが、生活音が問題になるのは上の階の音で、下の階の音が上に響くということはあまりありません。お互い壁一枚で接している両隣にも挨拶します。生活音への配慮をお願いするという意味もありますが、顔を合わす機会も多いので、気持ちよくお付き合いができるようにするためでもあります。


次に一軒家の場合です。昔から「向こう三軒両隣」という言葉がありますが、これは親しく付き合いをする近隣のことです。自分の家の真向かいとその左右の家を向こう三軒と言い、自分の家の左右を両隣と言います。最低でもこの範囲と、裏にも家がある場合はそこにも挨拶しておく必要があります。地域によって自治会などの決まりごとがあるかもしれないので、最初に自治会長に挨拶しておくと安心です。


旧居のご近所への挨拶も必要です。引っ越すとお付き合いがなくなるので軽視しがちですが、今までの感謝の気持ちを形にすることも大事なことです。

挨拶の品物

引越しの挨拶には、粗品を持参するようにします。予算は500円以上1,000円以内が一般的です。大家さんや管理人には少し高めの予算を設定します。ご近所に配る品物の倍額程度がよいとされており、2,000円前後のものが選ばれています。


予算が決まったら、具体的な品物を選びます。形の残るものを差し上げると、相手の負担にもなりかねませんので、消耗品が適しています。使いきったり食べきったりして、形の残らない品物を持参するようにします。人気があるのは、コーヒーや紅茶などです。苦手な人もいるかもしれませんが、友人に振る舞うなどして消費することもできます。目上の人には日本茶を選んでも喜ばれます。乾麺も贈答品の定番です。賞味期限が長いため、ストックしておくと欲しい時に食べることができるので便利です。うどん、そばなど、数種類の乾麺が詰め合わせになっているものも多く売られています。一種類だけだと相手先の好みに合わない場合もあるので、数種類入っている方がおすすめです。


洗濯洗剤や食器用洗剤も人気があります。どの家庭でも使う生活必需品なので、もらって困るということはあまりありません。いつも決まった洗剤を使ってる家庭もあるとは思いますが、長く保管できるので洗剤の買い置きがなくなった時などに重宝します。


意見が分かれるのがタオルです。何枚あっても困らないと考える人も多いのですが、好みの色や柄でないと使わずに箱に入ったままになってしまうという人もいます。タオルを差し上げる時はオーソドックスなデザインのものや、来客用にも使える厚手のものを選ぶと無難です。


先方の喜ぶ品物を選ぶのは難しいことですが、近所付き合いがうまくいくための最初の一歩と考えると、引越しの挨拶はとても大事なことです。引越し準備に忙殺されて忘れたりしないよう、気を付けたいものです。