90引越しの前に行われる入居審査って何?
そもそも入居前の審査はなぜ行われるの?
賃貸探しをしていてめぼしい物件を見つけたら、入居申し込みを行います。そして引越しという運びになりますが、入居申し込みをすると絶対その部屋を借りられるという保証はないです。実は大家さんの方で入居審査を実施しています。これは簡単に言ってしまうと大家さんが「申込人に部屋を貸しても大丈夫か?」ということを考査するために実施しています。おそらく皆さんが部屋を貸す大家さんの立場になればわかりやすいでしょう。皆さんが所有する部屋を貸し出すにあたって、信用できる人に貸したいところです。例えば家賃を滞納されれば困るでしょうし、部屋を汚す、騒音などで隣人トラブルを起こされるようなことになれば困りものです。このようなトラブルの可能性の芽をつむために、入居させてもいいかどうかの審査を行っています。審査をクリアして初めて賃貸契約を交わして、その部屋を借りて住むことができるわけです。よく入居申し込みをすればその部屋を借りられると思っている人もいるようですが、それは違います。
入居申し込みにあたって、必要な書類がいくつかあります。不動産会社の営業マンに聞けば、具体的に案内してくれます。申込書は「この部屋を借りたい」と伝えれば、営業マンが渡してくれるはずです。皆さんの住所や氏名、連絡先、勤務先、連帯保証人を付ける場合にはその人の名前と連絡先を記入することになるはずです。また身分証明書や収入証明書のコピーの提出を求められる場合もあります。特に収入証明書はすぐに手配できない人もいるでしょう。ですからスムーズに新居に引越しできるように、手配を早めに進めるとよいです。
どのような部分で考査が行われるの?
入居審査にあたって重視されるのは、やはり収入です。大家さんとしてみれば、部屋を貸しているのに家賃を滞納されてはたまりません。やはり確実に家賃を支払ってもらうためには、それなりの収入が必要です。収入はただ多ければいいというものではないです。毎月安定した収入を得ているかどうかを重視されます。会社員や公務員のような給与所得者の場合、毎月確実に収入が発生します。このため家賃も支払ってくれる可能性が高いと判断され、入居しやすくなります。一方派遣社員やフリーター、フリーランスで仕事をしている人の場合、給料ではないので毎月報酬が上下します。このような人の場合、家賃を滞納されるリスクも高いです。このため、より詳しく審査をして部屋を貸してもいいかどうかを見極めます。
そのほかにもポイントがあって、人柄も重視されます。不動産会社の営業マンと一緒に部屋の見学をする際に服装や髪形がだらしない、言動が横柄だと「この人に部屋を貸し出すとトラブルを起こすかもしれない」と思われます。実は営業マンから部屋を借りようと思っている人の情報について、大家さんに伝えられます。部屋の見学に訪れた際に、営業マンが皆さんのことをいろいろとチェックしています。そのことを忘れずに社会人として非常識なふるまいをしないように心がけましょう。
引越しできない場合も・どのようなケースが考えられる?
普通に仕事をしていて、特別見学の時におかしな言動をしていなければ、入居審査にはまずクリアできるでしょう。ただし一部申し込んだけれども引っかかってしまって、引越しができなくなってしまったという人もいます。なぜ審査に落とされるのか、いくつか特徴があるようです。
まず職業がネックになる場合があります。特にその中でも注意が必要なのは、水商売をしている人です。水商売の場合、どうしても長期的に同じお店で仕事を続ける人は少ないです。このため収入の安定性というところがネックになって、審査で落とされる恐れがあります。また水商売の場合、昼夜逆転の生活を送っている人が多いでしょう。仕事をするのが夜間中心だからです。ほかの人が昼間働き夜眠る生活サイクルだと、騒音などのトラブルになりやすいです。もし水商売の方が賃貸を借りたいと思っているのであれば、閑静な住宅街はあまり好ましくありません。同業者の多そうな人が多く住んでいるような繁華街に近い物件を探してみるといいでしょう。
あと意外なところでは、カップルで同棲する部屋を探しているケースがあります。同棲するカップルを見てみると、家賃は折半で支払うことが多いです。ここで問題になるのは、このカップルが破局してしまった場合です。そうなるとどちらか一方が部屋を出ていってしまうでしょう。すると残ったほうが、これまでの倍の家賃を負担することになります。その結果、家賃を一人では負担しきれなくなって滞納する恐れがあるのではないかとなるわけです。最近ではシェアハウスといって、友人と一緒に一つの部屋を借りて暮らすスタイルも人気です。しかしこのシェアハウスも同棲するカップル同様のリスクがありますので、大家さんの中には部屋を貸し出したくないと思うケースも少なくありません。