00高層階の物件への引越しと注意点
高層階に住みたい
引越しをすれば、当然生活環境は大きく変わりますが、せっかくなら新生活をより良いものにしたいと、高層階のマンションを選ぶ方もいます。タワーマンションなど、高層階の部屋があるマンションだと、周辺の景色が楽しめたり、周辺の騒音や虫の侵入を気にしなくてすむなど、生活の面でもメリットが多いので、不動産業者でも物件の人気は高いといいます。ところが引越しの話になると、高層階のマンションは面倒なことが多いことで有名です。引越し業者の選び方でも、作業にかかる時間が大きく変わってくるので、スムーズに引っ越すためにも、どういった点に気をつけるべきか学んでおきましょう。
物件としての人気は高い高層階のマンションですが、引越し業者にしてみれば、階層が高ければ高いほど余計に手間がかかります。さらに数十階建てのマンションは数も多くないので、作業についてのノウハウが少なく、業者側も予想がつかないトラブルが起きることもあります。そのため多少値段が高かったとしても、確実に作業を進められる業者を選んだほうが、トラブルを防止できるでしょう。自分が作業を手伝う場合も、物件ごとに定められたルールを守るなど、気をつけるべき点がたくさんあるので、事前の情報収集は慎重に進めるようにしてください。
作業の難しさに要注意
高層階のマンションへの引越しは、とにかく作業が困難です。普通の引越し以上に気を使う点が多く、思うように作業が進まないことも珍しくありません。業者でさえも戸惑うことが多いなら、自分で作業を手伝うときも、戸惑うことがたくさんあるので、マンションや業者に迷惑をかけないよう気をつけましょう。
まず高層マンションなどの物件は、養生作業が非常に面倒です。養生とは、壁や床などを傷つけないよう、予め保護しておく作業のことですが、高層マンションはエントランスが広く、さらに高級な造りになっているので、一般的なマンションよりも養生する箇所が広くなります。当然作業工程は増えますし、壁や床を傷つけないために、より慎重な作業が求められ、作業時間はどんどん延びていきます。さらに駐車スペースからエントランスまでの距離も長く、重い荷物を持ちながら何度も長距離を往復する分、体力を消費して作業はさらに遅くなるでしょう。
もう一つの大きな問題が、大きな荷物の運び入れです。大荷物を運搬するためのエレベーターが用意されているならまだいいのですが、エレベーターに入れられない荷物がある場合、クレーンを使って荷物を運搬しなければなりません。クレーンを移動するための手間や作業スタッフが必要になるので、業者はさらに多くの人材を用意しなければならず、ますます作業は難航するでしょう。さらに小さい荷物の移動も、エレベーターでの移動時間が長い分、ペースがどうしても落ち込むなど、高層マンションでの引越しが難航する理由はたくさんあります。憧れの暮らしを得るためには、多少の苦労は目をつぶるしかないでしょう。
料金の違いは
引越しするとなると、やはりどのくらいの料金がかかるかは気になるところです。繁忙期を避けたり、複数の見積もりを依頼するといった対策は基本ですが、高層階への引越しの場合、一般的な物件以上に特殊な環境で作業することになるので、料金にも色々な違いが出てきます。果たして料金はどのように変化するのでしょうか。
高層マンションなどの引越しには多くの手間がかかりますが、基本的に引越し業者は手間がかかる分料金を高めに設定しています。その理由は当然作業の難しさにあり、養生作業などの手間が多かったり、クレーンが必要になったり、作業効率をアップするために多くの人材を用意したりと、値段が高くなる理由が山のように存在します。階層が高くなればなるほど作業の手間はかかるので、さらに料金は高くなるものと考えてください。
料金が高くなるのを防ぐには、自分でできる限り工夫することが大切です。例えば大きな家具については、無理に古いものを使わずに処分してしまい、分解可能な新しい家具をそろえましょう。分解して運べば、クレーンなどを使う必要もありませんし、通販などで注文して、自宅に運び入れてもらえば、引越し業者に頼まなくても荷物の運び入れが行えます。さらに観葉植物などの取り扱いが難しい荷物も、特別料金が加算されるので、それらの運び入れは自分で行うようにしましょう。
何かと手間がかかる上、料金も高くなる高層階ですが、料金を必要以上に下げようとするのは避けたほうが良いかもしれません。料金が安い代わりに高層階への引越しノウハウが欠け、作業中にトラブルを起こすことも十分ありえます。安心して引越しするためにも、多少の料金の高さは目をつぶっても、高層階への引越しノウハウを十分に積んでいる、信頼性の高い業者を探したほうが、安心して作業を進められるでしょう。経験が豊富な業者を探したいときも、必ず複数の業者に見積もりを出して、どこが一番実量が高そうか、きちんと比較するのを忘れないようにしましょう。